スラヴ神話(スラヴしんわ)とは、9世紀頃までにスラヴ民族の間で伝えられた神話のことである。 目次 [非表示] 1 概要 2 スラヴ神話の神々 3 スラヴ神話の研究 4 参考文献 5 関連項目 [編集] 概要 スラヴ民族は文字を持たなかった為、伝えられた全ての神話が統一的に記された資料は存在しない。スラヴ神話が存在した事を記す資料として、9世紀から12世紀の間に行われたキリスト教改宗弾圧の際の「キリスト教」の立場から記された断片的な異教信仰を示す内容の記述が残るのみである。 スラヴ神話は地方により様々なバリエーションがあったことが近年の研究により明らかになっている。 [編集] スラヴ神話の神々 『原初年代記(過ぎし年月の物語)』という資料に東スラヴに伝わった神話に関する記述がある。そこに異教神話の神の名として以下の神々の名が挙げられている。 投資信託 自然現象を抽象化した神々 雷神ペルーン (Perun) 家畜と富の神ヴォロス (Volos、ヴェレス Veles とも) 太陽神ダジボーグ (Dazhbog) 太陽神?ホルス (Khors, Xors) 火神スヴァローグ (Svarog) 風神ストリボーグ (Stribog) 七頭神セマルグル (Semargl) 季節儀礼を表現した神々 出産と運命の神ロード (Rod) 女性労働の守護神モーコシ (Mokosh) 運や真理を抽象化した神々 幸福の神ベロボーグ (Belobog) 不幸の神チェルノボーグ (Chernobog) 歴史上の英雄を神格化した神々 キイ (Kii) シチェーク (Shchek) ホリフ (Khoriv) ツェフ (Tsekh) リャフ (Lyakh) クラク (Krak) その他の神々 軍神スヴェントヴィト (Sventovit) 軍神トリグラフ (Triglav) 豊饒神ヤリーロ (Jarilo) ゾリャー (Zorya) 竜神・魔法神ジルニトラ(Zirnitra ) また、上記のような神々を主人公とした叙事詩以外にも民間信仰レベルで『ロシアの魔女ヤガーばあさん』、『不死のコシチェーイ老人』(英語版)、『寒さのモローズ爺』(スラヴのサンタクロース、英語版)などといった昔話的な神話や自然現象などに端する精霊に関する寓話として『水の精ヴォジャノーイ』、『森の精レーシー』、『家の精ドモヴォーイ』、『水と森の精ルサールカ』なども存在した事が判明している。 スラヴの民間伝承で特に有名なのは、吸血鬼と人狼に関するものである。 [編集] スラヴ神話の研究 スラブ神話の研究は19世紀半ば頃からロシア神話学派と呼ばれる一連の研究者らの手によって開始された。 1960年代以降より、ロシアの言語学者イワーノフ、トポロフ、トルストイ、ウスペンスキー、考古学者ルイバコフ、叙事詩研究者メレチンスキーらによって古代スラブの神話世界を再構築しようとする試みが行われている。 その他の研究者に、ロマーン・ヤーコブソンがいる。 資産運用 [編集] 参考文献 『ロシアの神話』、フェリックス・ギラン(小海永二訳)、青土社、ISBN 978-4791752768。 『ロシアの神話』、エリザベス・ワーナー(斎藤静代訳)、丸善、ISBN 978-4621061015。 『世界の神話伝説 総解説』、吉田敦彦・伊東一郎他13名、自由国民社、ISBN 978-4426607111、p51-61。 ペルーン(Perun)またはペルンは、スラヴ神話の主神であり、雷神。 その名は「打つ/壊す」を意味し、雷と嵐を司る神であることを想起させる。類似する多くの雷神と同じように、髭を生やした中年男性の姿をしており、手には稲妻を表す斧や槌を持つ。罪を犯した者や敵対者に向かって武器を振りかざし、または投げつけて罰するところなどはゼウスやトール、ペルクナスなどと共通している。 ペルーンは嵐としての雨だけではなく、農作物の実りを豊かにする慈雨をもたらす神であり、また雷をもって敵を退ける性格から戦争や闘争と結び付けられ、しばしば戦士の守護者として崇められた。 また、天空に座するペルーンと大地に座するヴェレスはしばしば対立したといわれ、そのどちらもスラヴ人の信仰には欠かせない神として捉えられていたようである。 外国為替証拠金取引 その神殿は東スラヴ地域の各所に存在したと思われ、特にウラジーミル1世が立てたキエフの丘の聖所が有名である。そこでは、ペルーンの神像は頭部は銀箔、髭は金箔で彩られた老神として表現されていたという。このキエフの丘には他に5柱の神(風の神ストリボーグ、太陽神ダジボーグとホルス、女神モコシと聖獣セマルグル)が祀られており、そのいずれもスラヴにキリスト教がもたらされた後は異教として排斥された。 のちにキリスト教の聖人であるエリヤに結び付けられた。 ホルス(Kghors、またはHors/Hurs)は、スラヴ神話の太陽神。 その詳細については不明な点が多く、その名もいくつかの年代記に見られるのみであり、ウラジーミル1世による、キリスト教導入以前の宗教政策において、スラヴ外から持ち込まれた神だといわれている。一般的にはイランに起源を持つとされる。 ホルスの信仰についても同様に不明瞭であり、冬の太陽であるホルスは春になると新たな神格に生まれ変わるとか、病平癒や健康・長寿の神などと説明されることもある。 ストリボーグ(Стрибог, Stribog, ストリボグ)は、スラヴ神話の風神。 FX 一般的に風と大気・天候を司る神格だと解されているものの、詳細についてはほとんど分かっていない。その名前もいくつかの年代記や「イーゴリ軍記」などに登場するのみである。「イーゴリ軍記」の中で、風は「風の神ストリボーグの孫たち」であるとされている。また、同書によると、スラヴ人に信仰されているはずのストリボーグや諸々の風の神たちが、スラヴ人であるイーゴリらに向かって「海の方から矢を放って」きたとされ、元来スラヴに伝わる神ではなかったか、荒ぶる神であったのではないかともいわれている。 その神殿はウラジーミル1世の建てたキエフの丘以外はあまり知られてはいないものの、スラヴのいくつかの部族において信仰されていたとされる。 モコシ(Mokosh モコシュ)は、スラヴ神話の女神であり、その名は「湿った、湿潤な」を意味する。 ウラジーミル1世が造ったキエフの丘に祭られた神の一人で、唯一の女神である。ウラジーミル1世はキリスト教導入以前の宗教政策の一つとして、諸地方の神々をキエフに持ち込んでおり、モコシはフィンランドなどから入ってきた神格ではないかとする説がある。 FX また、スラヴの各地方で信仰されていた大地を神格化した女神「母なる湿れる大地」との関連があるとする説がある。これによると、モコシという名前自体が豊潤な大地を彷彿させるものであり、本来モコシはスラヴ神話における大母神だったという。その神像は大きな頭を持ち、細長い腕を天に向けたような姿をしていたとされ、これは天と大地の仲介者として雨を降らせて田畑を潤したり、家畜の多産をもたらしたことを表している。 キリスト教が布教されるとモコシは聖人・パラスケーヴァ・ピャートニツァと同一視され、その結果、パラスケーヴァ・ピャートニツァは結婚や出産・家事などの女性生活や、大地の恵みと繁栄を司るという異教的な特徴を持つこととなった。 セマルグル(Semargl、またはシマルグルSimargl)は、スラヴ神話の神。 ウラジーミル1世のキリスト教導入以前の宗教政策において、スラヴ外から持ち込まれた神であり、その起源はイラン神話に登場するシームルグである。キエフの丘に祀られた神々の1柱であり、しばしば女神モコシと関連付けられている。つまり、大女神に寄り添いその守護者でもある聖獣の類であるとか、大女神が「畑」に撒いた種子を神格化したものであるなどといわれ、農耕と植物の生育にかかわる神だとされる。 くりっく365 これとは逆にその名を「七つの頭」と解して、ペルーン・ダジボーグ・モコシ・ストリボーグ・ホルスなどの7柱の神を統合させた存在であるとする説もある。 ユピテル(ユーピテル Jupiter)はローマ神話の主神。 ユピテルという名はDieu pater即ち「父なるディエウス」が訛ったもの。本来は天空の神、転じて気象現象(特に雷)を司る神とされた。通常は英語のジュピターで呼ばれている。 後にギリシア神話のゼウスと同一視される。実際、ともに古いインド・ヨーロッパ語系神話の天空神に起源を有する。ヴェーダ神話のディヤウスや北欧神話のテュールとも起源を同じくする。 ローマ神話においては主神として扱われ、古代ローマではローマ市の中心にユピテル神殿が建立されて永くローマの守護神として崇められた。